はじめに|夜勤明け、「もう限界…」と思ったあなたへ
夜勤明けの帰り道、足取りは重く、心はどこか遠くを漂っているような感覚。
自宅のドアを開けた瞬間、ふと「ソファに倒れこみたい」と思ってしまう。

──寝る前に何かする気力なんて、正直ない。
夜勤という非日常から戻ってきたはずなのに、
なぜか心も身体もまだ緊張したまま。
見慣れた部屋さえも、どこかよそよそしく感じることがあります。
時間があればシャワーでリセットしたい。
けれど現実は、スマホを手にぼーっと画面を眺めて時間が過ぎていく。
そんな自分に、つい自己嫌悪してしまうこともあるかもしれません。
でも、まずはその「もう限界…」という心の声に、
静かに耳を傾けてあげてください。
この記事では、夜勤明けに心と身体をやさしく整えるための
“小さなルーティン”をご紹介します。
がんばらなくてもいい。
「こうしてみようかな」と思えたタイミングで、
そっと取り入れてみてください。
無理をしない。義務感にしばられない。
そのなかに、少しずつ“自分のリズム”が戻ってくる瞬間がきっとあるはずです。
夜勤後に感じる“なんとなくしんどい”の正体
夜勤明けの「なんとなくしんどい」は、
単なる疲労では片づけられない複雑さがあります。
介護職員として一晩を過ごしたあと、
身体も心も、見えないところで静かにすり減っているのです。
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自分の声に、そっと耳を澄ませる時間になるかもしれません。
身体の疲れだけじゃない、心の揺らぎ
夜勤明けは、筋肉の張り、腰痛、頭痛など、
“自覚できる疲れ”が明確に現れやすい時。
一晩中立ちっぱなし、力仕事の連続、
巡回中の気温差や照明の強さも、体力をじわじわ奪います。
でも、もっと見落とされがちなのが“心の疲れ”。
- 利用者さんの小さな変化に気を配り続ける神経の張り詰め
- 急変時の対応でバクバクした心臓のまま迎える朝
- 夜の静けさと孤独感が胸にじんわり広がる
- つらくても笑顔でいなければ、と思い続ける自己演出の疲れ
そうして、いつしか“心の呼吸”が浅くなっていくのです。
自分を置き去りにしてしまう感覚
夜勤では、ご利用者優先の行動が求められます。
自分のことはいつも後回し。
そのまま朝になって帰宅し、やることリストがまた始まる…。
- 巡回・記録で休憩もままならなかった夜
- 帰宅しても「洗濯しなきゃ」「買い物行かなきゃ」が頭をめぐる
- ついスマホで次の勤務表を確認してしまい、心が休まらない
そんな“自分を置き去りにする癖”が続くと、
じわじわと自己肯定感が下がっていきます。
だからこそ、



「今日はこれだけはやってみよう」
“自分のためだけの小さな約束”が必要なのです。
無理をしない、でも自分をいたわる



「もっと頑張らなきゃ」
「時間がないから休めない」
夜勤明けに自分に厳しくしてしまう方は少なくありません。
でも、セルフケアは“気合”ではなく、“いたわり”から始まるもの。
「無理をしないけれど、自分を丁寧に扱う」
それは、いまのあなたにとって一番必要なケアかもしれません。
- 夜勤明けに完璧なスキンケアやごはん作りを目指さない
- 「今日は顔を洗えたらOK」「パジャマに着替えるだけで合格」
- そう決めておくだけで、できた自分を素直に認められる
がんばるのは、もう十分やってきた。
“ゆるいゴール設定”が、心の余裕を取り戻す近道です。
- 部屋の窓を少し開けて新鮮な空気を吸い込む
- 好きな音楽を低音で流し、数分だけ目を閉じる
- ふわっとしたブランケットにくるまって深呼吸してみる
たった数分の「好き」が、心と身体にふんわりと効いてきます。
- 5分だけ静かに座る
- 10分だけ何もしないで目をつぶる
- タイマーが鳴ったら、「よくやった」と自分に声をかける
短い時間でも「休むこと」に意識を向けることで、
自分の存在を“後回しにしない”習慣が育っていきます。
こうした小さな習慣は、
「休むこと」に慣れていない介護職員の方こそ、
心の緊張をそっとほどいてくれるでしょう。
習慣にすることで「戻ってこれる場所」ができた
夜勤が続くと、帰宅後すら気が抜けず、
「ただ家にいるだけなのに疲れる」──そんな感覚になることも。
けれど、ほんの小さな整えルーティンを習慣化するだけで、
心がふっと落ち着く“拠り所”が生まれてきます。
- 顔を洗う
- ハンドクリームを塗る
- 深呼吸を1回する
これだけでも「いつもの流れ」ができると、
無意識のうちに心身がほぐれていきます。
- 洗面所に、お気に入りの香りのハンドクリームを置く
- ベッドサイドに、ハーブティーを入れたカップを準備
- スマホの画面に“整え”リマインダーを表示するのもおすすめ
目に入ることで、整える動作への“やさしい導線”ができあがります。
- 手帳の隅に◎をつけるだけでもOK
- 3日続いたら「続いてるね」
- 1週間経ったら「がんばってる」
- 10日続いたら「よくやった」と自分に拍手
数字で見えると、小さな積み重ねが“自信”に変わります。
習慣ができると、夜勤明けのぼんやりした時間の中でも、
自然と整えルーティンへと戻ってこれるようになります。
それはまるで、自分だけの“秘密基地”に続く小さなドア。
どんなに揺れても、そこへ戻ればほっとできる──
そんな場所を、今日から少しずつ育てていきましょう。
介護職がやってよかった“整えルーティン”5選
夜勤明け、くたくたの心と身体に寄り添う──



「やってよかった!」
と多くの介護職員が語る5つの整えルーティンをご紹介します。
すべて3~10分でできる、小さなセルフケアです。
1. 顔を洗って、好きな香りをまとう
冷たい水が眠気や緊張をやさしくほどきます。
洗顔後にふわりと好きな香りをまとえば、「自分の時間」が始まります。
- ぬるま湯でやさしく顔を濡らす
- 泡でTゾーン→頬→あごの順に洗う
- 冷水で引き締め、タオルで包み込むように水気を取る
- ローズ、ラベンダー、シトラス系など、好みの香りで気分を切り替えて。
「このままでいいのかな」──
そんな気持ちがよぎったら、話してみるだけでも違います。
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2. スキンケアを丁寧にする
乾燥や手荒れにさらされた肌をいたわる時間。
手のぬくもりが“自分を大切にしている”実感を届けてくれます。
- 化粧水をハンドプレスで浸透させる
- 乳液やクリームでしっかりフタをする
- こめかみ→頬→あご下へと軽くマッサージ
- セラミドやヒアルロン酸配合が◎
- 首やデコルテにもやさしく伸ばす
3. 一杯の白湯をゆっくり飲む
ぬくもりが体の奥に広がり、内側からやさしく整います。
白湯はまるで“内臓のブランケット”。
- 80℃前後のお湯を用意し、2〜3分蒸らして適温に
- マグカップで少しずつ味わう
- 舌の上で温かさを感じながら一口ずつ
- 飲み終わりに深呼吸をひとつ
4. 好きな音楽を聴きながらストレッチ
音楽とストレッチの力で、心と身体を同時にゆるめる“最強コンビ”。
- ゆったり〜ミディアムテンポのプレイリスト(3〜5曲)
- 床や椅子でできるスペースを確保
- 首の左右ストレッチ
- 肩甲骨はがし
- キャット&カウ
- ハムストリングス伸ばし
- ふくらはぎほぐし
- リズムに合わせて呼吸を
- 無理せず「心地よい」で止める
5. 「おつかれさま」と自分に声をかける
一番身近な“ねぎらいの言葉”を、自分にも。
心があたたかく満たされる魔法のひとことです。
- 鏡の前でそっと目を見つめて
- 付箋メッセージを目に見える場所に貼る
- 自分の声で録音し、疲れたときに再生
- ネガティブ思考のループを断ち切る
- 自己肯定感がふわっと上がる
- リラックスホルモン(オキシトシン)の分泌促進
義務ではなく“ギフト”としての整え。
どれかひとつでも、自分に合う形で始めてみてくださいね。
自分を大事にできる人は、誰かにもやさしくなれる
セルフケアは、ただの「おまけ」ではありません。
それは、ご利用者やチームにやさしさを届けるための“起点”でもあります。
- 自律神経が整い、ストレス耐性が上がる
- 不快感やモヤモヤに早く気づき、こまめにリセットできる
- 無理をしない判断ができるようになる
- 自分を大切にできると、他者も大切にしたくなる
- 自信のある所作は、安心感を与えるケアにつながる
- 声のトーンがやわらぎ、表情にもゆとりが出る
- ご利用者のつぶやきや小さな変化に気づきやすくなる
- チーム内でも安心して言葉を交わせるようになる
整えルーティンは、“自分というお皿を洗うスポンジ”。
お皿が清潔で満たされているからこそ、その上に乗るケアにもやさしさが宿ります。
今日できる小さな整えから、やさしさの連鎖をはじめてみませんか。
自分にやさしくなることは、明日へのケアでもある
夜勤明けにほんの少しでも自分をいたわる時間を持つこと。
それは、単なるごほうびではなく、“明日も自分らしく働くための準備”です。
- 睡眠の質が上がる
整えルーティンによって自律神経が落ち着き、深く穏やかな眠りにつながる - メンタルの回復力が高まる
ストレスに強くなり、ご利用者や同僚への対応にも自然と余裕が生まれる - 仕事の効率と質が向上する
心身がリセットされることで、判断力・集中力が戻り、ミスの予防にもつながる
整えは“ごほうび”ではなく“必要な時間”
「ゆっくりすること=怠け」ではありません。
1分でも、3分でも、10分でも。
少しの時間でも“自分のため”に使うことが、明日の自分を支える礎になります。
「整える習慣」は、未来の自分へのケア。
毎日がんばるあなたにこそ、今日の一息が必要です。
まとめ|夜勤明け、自分を整えることから始めよう
夜勤明けに感じる“体のだるさ”や“心の重さ”。
それは、介護の現場で全力を尽くしたあなただからこそ感じる、自然な反応です。
そんなときこそ、
自分のための“小さな整えルーティン”を取り入れてみませんか?
- 顔を洗って好きな香りをまとう
- スキンケアを丁寧にする
- 一杯の白湯をゆっくり飲む
- 好きな音楽を聴きながらストレッチ
- 「おつかれさま」と自分に声をかける
続けるコツは、“気軽に”はじめること
完璧を目指す必要はありません。
「できることから」「今日はこれだけ」と、
気楽に、ゆるやかに。
夜勤明け、玄関で靴を脱いだら、
まずは深呼吸をひとつ。
そして、自分だけの“整え”を一つだけ選んでみてください。



「今日も本当におつかれさま」
そのひと言が、あなたの心をほどき、
明日へのエネルギーと笑顔を育ててくれます。
夜勤明けの整えルーティンを、
あなたの心強い味方にして。
介護職としてのあなたの輝きが、ずっと続きますように。
ここまで読んでくれたあなたへ。
少しでも「自分のこと」と感じたなら、大丈夫。ちゃんと選べます。
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自分を責めずに、そっと未来をのぞいてみませんか?
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このブログを書いている「まきこむ」と申します。
介護支援専門員(ケアマネジャー)として働きながら、趣味で創作活動も楽しんでいます。
介護にまつわる悩みや、日々の気づき、そして「やさしい未来を一緒に歩むためのヒント」を、このブログにそっと詰め込んでいます。
読んでくださった方の心が、少しでも軽くなるように。そんな思いを込めて、言葉を紡いでいます。
どうぞ、ゆっくりと遊びにきてくださいね。


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